物理学1A

$LastChangedDate: 2018-10-09 16:56:33 +0900 (10/09/18 (Tue)) $

担当

湯川諭(大学院理学研究科宇宙地球科学専攻)、理学部F棟517号室。講義に関するメールは lectureあっとbopper.ess.sci.osaka-u.acどっとjpへ。

講義内容(予定も含む)

4月10日
始めに: 大学の物理とは。物理学とは。近似について。Taylor展開
質点の運動の記述: 物理量と単位、次元。無次元量。
数学的内容: Taylor展開
4月17日
質点の運動の記述: ベクトル(定義、内積、外積)
数学的内容: ベクトルとその演算(大きさ、内積、外積)
4月24日
質点の運動の記述: 位置の表現と、速度、加速度
運動の法則: Newtonの運動の法則
数学的内容: ベクトルの微分
5月1日
(学祭で休み)
5月8日
運動の法則: Newtonの運動の法則、力積、慣性の法則
運動方程式の解法: 運動の分解、放物運動、摩擦を受ける落体の運動
数学的内容: 常微分方程式とその解法1(素直に積分する)
5月15日
運動方程式の解法: 摩擦を受ける落体の運動(粘性抵抗、慣性抵抗)
数学的内容: 常微分方程式とその解法2(変数分離型)、指数関数、三角関数、双曲線関数
5月22日
運動方程式の解法: 単振動、減衰振動、強制振動
数学的内容: 常微分方程式とその解法3(定数係数線形常微分方程式,斉次/非斉次)
5月29日
運動方程式の解法: 強制振動(共鳴)
仕事とエネルギー: 保存量、仕事と運動エネルギー、保存力と力学的エネルギー保存則
数学的内容: 線積分、偏微分
6月5日
仕事とエネルギー: ポテンシャルエネルギーの例
角運動量保存: 角運動量とモーメント、中心力、面積速度
6月12日
中間試験(仕事とエネルギーまで)30分程度
惑星の運動:ケプラーの三つの法則、軌道
6月19日
惑星の運動: 軌道の分類、楕円運動、ケプラーの第三法則
質点系: なぜ質点系か
6月26日
質点系: 質量中心、全運動量、全角運動量、全エネルギーの分解
7月3日
質点系: まとめ
二体問題: 相対運動の分離、換算質量
7月10日
二体問題: 衝突、連成振動
7月24日
二体問題: 質量が変化する場合 (後回し)
剛体運動入門:質点系から剛体へ、剛体の自由度、運動方程式、角運動量の表現:慣性モーメント
7月31日
剛体運動入門:角運動量の表現:慣性モーメント、回転運動のエネルギー、任意の軸の周りの慣性モーメント
8月7日
期末試験(予定)

Quiz

Quiz 1(4月10日出題)
  1. \( x^3 \) を \( x=1 \)のまわりでTaylor展開せよ。
  2. \( e^x \) を \( x=0 \)のまわりで、初めの4項までTaylor展開せよ。
  3. \( \sin x \) を \( x=0 \)のまわりで、初めの4項までTaylor展開せよ。
  4. \( \cos x \) を \( x=0 \)のまわりで、初めの4項までTaylor展開せよ。
Quiz 2(4月17日出題)
互いに平行でない三つの独立したベクトル \( \mathbf{a}, \mathbf{b}, \mathbf{c} \) に対して \[ (\mathbf{a} \times \mathbf{b} ) \cdot \mathbf{c} = (\mathbf{b} \times \mathbf{c} ) \cdot \mathbf{a} = (\mathbf{c} \times \mathbf{a} ) \cdot \mathbf{b} \] を示せ。また \[ \left\lvert (\mathbf{a} \times \mathbf{b} ) \cdot \mathbf{c} \right\rvert \] が、\( \mathbf{a}, \mathbf{b}, \mathbf{c} \) がつくる平行六面体の体積である事を示せ。
Quiz 3(4月24日出題)
らせん運動 \begin{align} x(t) &= r \cos \omega t \\ y(t) &= r \sin \omega t\\ z(t) &= v t \end{align} (ただし\(r, \omega, v\) は一定。) について
  1. 円柱座標系で \[ \mathbf{r}(t) = r \mathbf{e}_r + z(t) \mathbf{e}_z \] とかける事を示せ。
  2. 円柱座標系のまま、速度ベクトル、加速度ベクトルを求めよ。 余力があれば、直交座標系での表現と一致することを示せ。 (ヒント: \( \dfrac{d\mathbf{e}_r}{dt} \ne 0 \) に注意しよう。)
Quiz 4(5月8日出題)
水平面と角度\( \theta \)をなすなめらかな斜面上の小物体の運動について
  1. 適切に座標系を取り、運動方程式を書き下せ。
  2. その運動方程式を積分し、運動を表せ。
Quiz 5(5月15日出題)
速度に比例した抵抗力が働く落体の運動方程式 \[ m \dfrac{d^2y}{dt^2} = - mg - \lambda m \dfrac{dy}{dt} \] を解き\( y(t) \)を求めよ。ただし\( v(t) = \dfrac{dy}{dt} \)として、 \( t=0 \)で\( v(0) = v_0, \enspace y(0) = y_0 \)という初期値であったとする。
Quiz 6(5月22日出題)
減衰振動の運動方程式 \[ m \dfrac{d^2x}{dt^2} = - m \omega^2 x - \lambda m \dfrac{dx}{dt} \] を、\( v(t) = \dfrac{dx}{dt} \)として、 \( t=0 \)で\( v(0) = 0, \enspace x(0) = x_0 \)という初期条件のもと解け。また バネの伸び\( x(t) \)の変化の概形を図示せよ。
Quiz 7(5月29日出題)
力のベクトルが\( \mathbf{F} = (x,xy) \)であたえられる時、 原点\( (0,0) \)から点\( (1,1) \) への線積分 \[ \int_{(0,0)}^{(1,1)} d\mathbf{r} \cdot \mathbf{F} \] を以下の三つの経路について実行せよ。
  1. 原点\( (0,0) \)から\(x\)軸上を通って\( (1,0) \)まで行き、 \( y\)軸に平行に\( (1,0) \) から\( (1,1) \)まで行く経路
  2. 原点\( (0,0) \)から\(y\)軸上を通って\( (0,1) \)まで行き、 \(x\)軸に平行に\( (0,1) \) から\( (1,1) \)まで行く経路
  3. 原点\( (0,0) \)から傾き1の直線上をまっすぐ\( (1,1)\)まで行く経路
6月5日出題なし
Quiz 8(6月12日出題)
選択問題: 選択肢1
今日の中間試験を復習せよ。(試験があまりできなかった人向け)
選択問題: 選択肢2
速度に比例した摩擦を受けて落下する質点の運動(運動方程式は \[ m \dfrac{d^2y}{dt^2} = - mg - \lambda m \dfrac{dy}{dt} \] )において、終端速度に到達した後、\( t\to \infty \)での、 エネルギー収支を論ぜよ。すなわち重力がする仕事の仕事率、 摩擦力がする仕事の仕事率、運動エネルギーの変化、 ポテンシャルエネルギーの変化など計算し、それらの間の関係がどうなっているか論ぜよ。
Quiz 9(6月19日出題)
調和ポテンシャルで原点に拘束されれている質点の運動 \[ m \dfrac{d^2 \mathbf{r}}{dt^2} = - m \omega^2 \mathbf{r} \] を、惑星運動と同じように解析せよ。
Quiz 10(6月26日出題)
三体力が働く場合には、二体問題の意味での作用反作用の法則は働かないが、 系に並進対称性があるときは、二体問題での作用反作用に類似の性質がある。 それを簡単な例で確かめよう。 三つの質点\(1,2,3\)がその順に並んでいて、 質点\(2\)からみた二つの相対位置ベクトル\( \mathbf{r}_1 -\mathbf{r}_2 \)と 相対位置ベクトル\( \mathbf{r}_3 -\mathbf{r}_2 \)がなす角を\(\theta\)としよう。 \(\theta\)の関数としてポテンシャル\(U (\theta) \) \[ U(\theta ) = K \cos \theta \] を考えると、これは\( K>0\)のとき一直線上に質点が並んでいるとエネルギーが低くなるような関数であり、折れ曲がるとエネルギーが高くなるような状況を表す。\( \cos \theta\)は \[ \cos \theta = \dfrac{ (\mathbf{r}_1-\mathbf{r}_2) \cdot (\mathbf{r}_3-\mathbf{r}_2) }{ \lvert\mathbf{r}_1-\mathbf{r}_2\rvert \lvert \mathbf{r}_3-\mathbf{r}_2 \rvert } \] と表すことができる。このとき、質点\( i\)が受ける力\( \mathbf{F}_i \)を微分をつかって \begin{align} \mathbf{F}_1 & = - \dfrac{\partial U}{\partial \mathbf{r}_1} \\ \mathbf{F}_2 & = - \dfrac{\partial U}{\partial \mathbf{r}_2} \\ \mathbf{F}_3 & = - \dfrac{\partial U}{\partial \mathbf{r}_3} \end{align} と書くことができる。ここで\( \mathbf{r}_i\)での微分は、 それぞれの成分で微分したものをならべたベクトルを取ることを表す。
Quiz 11(7月3日出題)
質点系において \( i \)番目の質点の運動方程式を \[ m_i \dfrac{d^2 \mathbf{r}_i}{dt^2} = \mathbf{F}_i^{(ex)}(\mathbf{r_i}) +\sum_j \mathbf{F}_{ij}(\mathbf{r_i}-\mathbf{r_j}) \] とする。ここで力は、外力\( \mathbf{F}_i^{(ex)}\)、内力\( \mathbf{F}_{ij}\) ともに保存力であるとし、 ポテンシャルから微分でえられるとする。 \begin{align} \mathbf{F}_i^{(ex)}(\mathbf{r}_i) & = - \dfrac{\partial U_i^{(ex)}(\mathbf{r}_i)}{\partial \mathbf{r}_i} \\ \mathbf{F}_{ij}(\mathbf{r}_i-\mathbf{r}_j) & = - \dfrac{\partial U_{ij}(\mathbf{r}_i-\mathbf{r}_j)} {\partial \mathbf{r}_i} \end{align} この時、質点系の全エネルギー\( E\)が保存することを示せ。 \[ E = \sum_i \dfrac{1}{2} m_i \mathbf{v}_i^2 + \sum_i U_i^{(ex)}(\mathbf{r}_i) +\dfrac{1}{2} \sum_{i,j} U_{ij}(\mathbf{r}_i-\mathbf{r}_j) \]
Quiz 12(7月10日出題)

図のような配置の連成振動で、ポテンシャルエネルギーを \[ V(X_1,X_2) = \dfrac{1}{2} k (X_1-\ell)^2 + \dfrac{1}{2} k' (X_2-X_1-\ell')^2 + \dfrac{1}{2} k (L-X_2-\ell)^2 \] とする。
Quiz 13(7月24日出題)

図のようなヨーヨー型の剛体が斜面上で静止している。(斜面方向の力の和、斜面と直交する方向の力の和、力の全モーメントが0になっている。) 張力\( T\)、 摩擦力\( F\)、垂直抗力\( N\) を\( m, g, \theta, a, b \)をつかって表せ。

評価

試験(中間、期末に各一回、60%)、及びQuiz等(平常点 40%)で判断する。シラバスに従う。

数学について

物理はトリビアや公式の集合ではなく、数学的にきちんと記述されるものです。 その記述の中では、微分やベクトル、行列などが出てきます。 微分やベクトルは高校の数学の中で習得してるはずのものですが、 行列に関しては大学の線形代数で初めて習う対象です。 講義の中で行列が出てくるところでは適切に補足していくつもりですが、 自習用のために参考書を挙げておきます。

また、常微分方程式についても重点を置いて取り扱います。参考書を挙げておきます。

教科書、参考書、関連図書

参考書は、詳しい内容や教科書以外の記述を見たくなった場合に利用してください。 また関連図書は直接講義とは関係ないが、力学やその周辺に関連するものです。 おそらくすべて大学図書館にあります。

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